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更新:2008/06/11

ハードディスクの選び方

概要

ハードディスクは磁気でデータを記録するディスクドライブです。ハードディスクまたはHDDと表記されます。HDDの代わりに、フラッシュメモリで記録するSSDもあります。SSDはまだ、小容量で高価です。

接続方式で選ぶ

まずは、パソコンに接続できなければ意味がありません。

ハードディスクドライブの大きさが複数あり、デスクトップでは3.5インチ(型)、ノートPCでは2.5インチまたは1.8インチが使われます。本体に内蔵する接続場所をドライブベイと呼びますが、3.5インチに2.5インチや1.8インチのドライブを接続する場合は、ねじの位置など形状が異なるので変換アダプタが必要です。反対に小さな1.8インチに2.5インチや3.5インチのドライブは物理的に搭載することができません。

ハードディスクの接続方式には、PATAとSATAとSCSIとUSBとIEEE1394とeSATAとLANがあります。PATAとSATAは本体に内蔵するための接続方式、他は本体の外に設置できる接続方式になります。

PATAはパラレルATAで、UltraATAやU-ATA、Ultra DMAやATA 133/100、EIDEなどとも表記されます。古いPCで使われます。1本のケーブルに2台のドライブを接続でき、ドライブの後方のジャンパピンスイッチで設定が必要です。

SATAはシリアルATAで、SATA-150、SATA-300、SATA IIなどとも表記されます。新しいPCで使われています。シンプルなケーブルで、1本に1台の機器を接続します。基本的に設定は不要ですが、接続は可能でもPCが古くて認識できない場合は設定が必要です。

SCSIはサーバー向けの高性能・高信頼の接続です。安さが重視される一般向けのATA製品とは異なり、性能と信頼性を重視しています。容量が少なく価格がとても高いですが、トラブルが起きると困る機器に接続するのに最適です。現在の一般的なPCでは内蔵されていないので、別途SCSIカードが必要です。

USBIEEE1394はPATAやSATAの通信を変換するので遅くなります。eSATAではSATAと変わらない性能を発揮することができます。USBは多くの機器を当時に使用するのに適した規格で、1台で高速な機器を扱うための通信方式ではありません。他のUSB接続機器の影響により、かなり遅くなることがあります。

LANによる接続では、複数のPC等から同じハードディスクにアクセスすることができます。無線LANと組み合わせて、動画や音楽の保存場所として人気があります。この場合、速度はルーターの性能や通信方式などに依存します。

ハードディスクの交換と取り付け

容量で選ぶ

ハードディスクは容量による製造コストはあまり変わりません。生産数が少ない大容量は価格が高くなりますが、容量が少ないからといって安くなる物ではありません。

現在、3.5インチでは、500GBのコストパフォーマンスが一番高いです。容量が増えるほど、1GB当たりの単価は高くなり、容量が少なくなる場合も高くなります。

3.5インチでは、1台のドライブに複数のディスクを搭載できます。ディスクの枚数が増えると当然高くなります。しかし、同じ1枚であれば、在庫処分で安くなっても、容量が少なくても多くても価格はほとんど変わりません。そして、現在はプラッタ1枚当たり300GBの容量を持ちます。

同じコストで300GBと40GBが作れてるなら、あなたはならどちらを作りますか?そして、同じ価格で40GBと300GBが販売されるならどちらを買いますか?これが、少ない容量のハードディスクがお店から消えていく理由です。これとは別に、在庫で残っているものを安売り販売することはあります。

性能で選ぶ

性能は接続方式による性能と、ドライブ本来の性能があります。

接続方式による性能は、ドライブからメモリなどにデータを転送する通信速度です。理論的には、SATA300は最大300MB/s、SATA150は最大150MB/s、UATA 133は最大133MB/s、USB2.0は最大480Mbps、IEEE1394は400Mbpsです。B/sは1秒間のデータのバイト数、bpsは1秒間の通信ビット数です。そして、1バイト=8ビットになりますから、USB2.0の480Mbpsはデータ以外の信号も含めて最大60MB/sとなります。

ドライブ本体の性能は、ディスクからデータを読み書きする時の性能です。モーターが回り、ヘッドが動き、磁気を読み取り、書き換える動作があります。そして、効率を高めるため、キャッシュにデータをまとめて動作します。SATAでは、キャッシュの中でデータにアクセスする順番を効率よく並べ替えることでより速く動作できるNCQ機能を持っています。

現在、高性能なドライブで、シーケンシャルリード120MB/sほどです。このスペックには、モーターの回転やハードディスクの外にあるメモリとの通信にかかる性能も含まれています。シーケンシャルとは連続したアクセス、リードとは読み込みを表します。つまり、連続した読み込みの性能が120MB/sということです。

ハードディスクは円盤のディスクが使われいます。そして、データを管理するセクタと回転速度は一定です。これはつまり、外周ほど速く、内周ほど遅くなることを意味します。100GBのデータを記録する場合、同じ性能ならディスクの容量が大きいほどデータはディスクの外周側になり性能が高く、容量が少ないと外周から内周までデータが記録されるので、全体としての性能は低くなります。

デフラグをせずに、データがバラバラになっている場合は連続アクセスではなくなるのでもっと遅くなります。デフラグしていても、同時に必要になるファイルが離れた場所に記録されている場合も同様です。別のデータにアクセする場合、離れた別の位置にアクセスしなければなりません。これは、ディスクの外側から内側まで移動する時間と、移動した後に目的のデータがやってくるまでの回転時間が影響します。

ディスクが小さくなるほど移動距離が短くなり、回転数が速いほど待ち時間が短くなります。これはランダムアクセスアクセスタイム)性能で知ることができます。ランダムアクセスの無駄な時間は読み込み・書き込みが関係なくms(ミリ秒)で表されます。

SSDの場合はフラッシュメモリなので、データの大きさや記録位置による性能の違いは生じません。

120MB/sの性能を持つハードディスクでも、USB2.0で接続すると最大40MB/s以下、場合によっては20MB/s以下になります。ドライブ自体が高速でも、通信方式がそこまでの高速な処理に対応できないのです。USBなど外付けで使用する場合は、性能は気にする必要がありません。ただし、SATAの性能が生かせるeSATAでは別です。

具体例

WesternDigitalの最新の1万回転の高性能HDD、 Velociraptor Raptorの場合、ディスクの先頭ではシーケンシャルリード 約120MB/s、後方で約70MB/s。ランダムアクセスが約7msです。300GBの容量で3万円以上の価格です。

1世代前(2年前発売)の1万回転 Raptor WD1500ADFDでは、先頭のシーケンシャルリードが78.9MB/s、後方が46.9MB/s、アクセスタイムが8.9ms。150GBで1.8万円程度の価格です。

Samusung高性能 7200回転モデルの Spinpoint F1 HD103UJでは、先頭116.7MB/s、後方55.8MB/s、アクセスタイム 18.0msです。1000GBで1.9万円程度の価格です。

このことから判断できるのは、Velociraptor Raptorが価格が高いですが一番性能がよい。ランダムアクセスが高速なので、Windowsやアプリケーションに起動で読み込まれる細かいファイルが素早く読み込まれるので、起動や動作が速くなります。ただし、後方に動画など大きなユーザーファイルを保存する場合は最低で70MB/sという速度に低下してしまいます。Windowsやアプリケーションのインストール、起動ドライブとして最適と言えます。

HD103UJでは、シーケンシャル速度はVelociraptor Raptorに近い性能があります。後方は遅くても大容量ドライブなので、300GBでも100MB/s以上ととても高速です。しかし、ランダムアクセスはとても遅く、バラバラなファイルの読み出しには向いていません。大きな連続したデータを保存するデータドライブとして最適と言えます。

Raptor WD1500ADFDはアクセスタイムが高速ですが、古いドライブのためシーケンシャルが遅く、高速なアクセスタイムと低速なシーケンシャルで性能が相殺されてしまいます。価格的にも、最新のVeloci Raptorより容量が半分で価格は半値以上という、今となっては魅力が無いハードディスクとなってしまいました。

ハードディスクの性能を比較

省電力エコロジーで選ぶ

WesternDigitalから3.5インチでも省電力なCaviar GPが登場しました。大幅な省電力を実現しながらも、性能は一般的なハードディスクと同等です。ハードディスクは一台一台は大きな電力ではありませんが、複数搭載する場合に真価を発揮します。アクセス頻度の低いデータドライブやバックアップドライブに最適です。

静音で選ぶ

メーカー云々よりも、新しいものはかなり静かになっています。特に日立(HGST/IBM)とWesternDigitalが人気です。MaxtorとSeagateは結構気になる音です。

信頼性で選ぶ

IDEやSATA及びそれらを変換したUSBなどは、品質よりも価格と性能が重視されています。品質の高さではSCSIが優秀ですが容量が少なくて桁が1つ大きい価格です。

エンタープライズと位置づけられているものが品質の良いハードディスクです。主にRAIDでの使用に最適な設計になっています。

Western DigitalのWD REシリーズ、SeagateのBarracuda ESシリーズ、MaxtorのMaxLinシリーズが上げられます。Barracuda ESはかなり価格が高くなり、MaxLineは価格は安いですが品質もそれなりです。

RAIDについて

RAIDは複数の同じハードディスクを接続して特殊な動作をする接続です。

RAID0ストライピングと呼ばれ、接続した台数分にデータを分散して同時に記録します。データを分散することで連続した読み書きがとても高速になります。ただし、回転数や動作による待ち時間は変わりません。接続した台数分の容量が使用できます。デメリットとして、1台でも故障するとデータの整合性がとれなくなります。台数分故障のリスクが増大します。

RAID1ミラーリングと呼ばれ、接続した台数分に同じデータを記録します。壊れていないドライブが残っていればそのまま使用を続行することができます。壊れたハードディスクは新しいハードディスクに交換することで再びミラーリングされます。ただし、ドライブの故障ではない不具合や操作についてはすべて同じ状態になるので、トラブルに備えたデータのバックアップは別途必要です。ミラーリング元になるHDD分の容量が使用可能です。

RAID0+1はストライピングしたHDDをミラーリングします。最低4台の同じハードディスクが必要です。接続したドライブの半分の容量が使用可能です。

RAID5は接続したそれぞれのHDDにバックアップとなるパリティーを作成しながらデータを分散します。最低3台の同じハードディスクが必要です。パリティーを作成する分RAID0よりも低速になりますが、1台壊れても復旧することができ安心です。

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