PC情報ハードウェア
更新:2009/07/09

PCケースの選び方

概要

PCケースはPC本体を内部に構成する外枠です。各機器を固定し、ホコリから守り、電気線のショートを防ぎます。

PCケースの種類と大きさ

PCケースにはE-ATX、ATX、Micro-ATX、Mini-ITXなどの規格があります。使用するマザーボードの規格に合わせてください。MicroATXは専用の物ではなくATX用のケースはMicroATXのマザーボードに対応している物が多くあります。

E-ATX

デュアルCPU対応の大型マザーボードに対応しています。

ATX

標準的なマザーボードに対応しています。

Micro-ATX

ATXからPCIバスなどの拡張スロットや接続コネクタを大幅に減らしたマザーボードに対応しています。

Mini-ITX

CPUとマザーボードが一体となったAtomなどの小型なシステムに対応しています。

BTX

熱源が一直線に並ぶマザーボード形状で、前面吸気からCPUやチップセットを効率よく冷却させる構造のもの。発熱が大きなPentium4やPentiumDを冷却するためにケース構造と一体となった冷却性能が必要になったが、Core2により発熱が大幅に低下したため現在はほとんど使われなくなりました。少ないケースファンで冷却できるのでケース全体での静音性は高いが、前面から大きく吸気する必要があるので実際は耳障りな騒音があります。

PCケースの形状

タワー型

縦長のPCケースです。DVDドライブやHDDなどを接続するためのベイが多く搭載されます。フルタワーはE-ATX対応、ミドルタワーはATX対応、ミニタワーはMicro-ATX対応と小さくなるほど拡張性が乏しくなります。

デスクトップ型

横に倒した形状のPCケースです。AV機器との親和性害高い形状です。場所を取らない薄型や縦置きが可能なモデルもあります。

キューブ型

小さな箱形の形状です。

PCケースの大きさと配置

大きなケースは内部の広さに余裕があり、パーツ交換やメンテナンスが行いやすいです。

内部容量が大きなPCケースほど、熱が溜まりにくいので勢いよく空気を入れ換えなくても冷却することができ、静音性が高めやすい構造です。空気を入れ換えるためのファンも大型で個数が多く取り付けできるため、少ない回転数で静かに空気を入れ換えることができます。

PCケース大型

小さなPCケースではマザーボードの上に他のパーツが重なることも多く、パーツ交換やメンテナンスが他の機器を取り外さないと目的の作業ができない場合があります。熱は溜まりやすく、ファンの大きさも小さいサイズでは高回転で空気を入れ換える必要があり騒音が大きくなりがちです。

PCケース小型
Micron-ATXのPCケースでは、奥行きの長いビデオカードはHDDと干渉してしまい取り付けができない場合があります。手を動かすスペースも狭いため、パーツ交換が多い使い方には不向きです。複数のケーブルが交差しやすく、空気の流れが悪くなりやすい。構造によっては、CPUクーラーを取り外さないとHDDの交換や増設もできないタイプがあります。

PCケースの拡張性

5インチベイ

DVDドライブなどを取り付け可能な場所です。3.5インチ→5インチ変換アダプタを使うことで、3.5インチのHDDなどを取り付けることも可能です。

3.5インチ オープンベイ

FDDやカードリーダーなど前面から操作が必要なものを取り付ける場所です。HDDの取り付けも可能です。

3.5インチ シャドーベイ

外からは操作ができない、内部への取り付け専用の場所です。HDDを取り付ける場所です。2.5→3.5インチ変換ブラケットを使うことで、2.5インチのSSDやHDDも取り付け可能です。

ファン数

付属しているファンとは別に、増設可能な場所を持つものがあります。背面用のファンしか付属しない場合が多く、できるだけ前面にもファンを追加することをお勧めします。

拡張スロット

取り付け可能なマザーボードの種類により、拡張スロットの数も変わります。薄型のPCケースでは、拡張スロットがロープロファイル用の拡張カードしか取り付けできないものがあります。

ロープロファイルのビデオカード 通常のビデオカード
左は幅が短いロープロファイルのビデオカード。右は通常のビデオカード。ロープロファイルはブラケットと基盤の幅が短い。

PCケースの作りの良さ

PCケースは同じ大きさでも、安物とを高価な物では使い勝手が大きく異なります。

例えば、HDDを取り付ける3.5シャドーベイでは内部からしか取り付けが行えません。良い物では固定するシャドーベイが取り外し可能になっており、楽にHDDの取り付けが行えます。安物ではシャドーベイが5インチベイと同じように固定されており、HDDの取り付けに苦労する場合があります。

取り外し可能なHDDベイ HDDの取り付け
Antec P182ではHDDベイは1本の手ねじを外せばスライドさせてベイが取り外せます。それからHDDをねじ止めして、ベイを元に戻してケーブルを繋ぎます。

DVDドライブなども、ベイへの直接ねじ止めと、ドライブにレールを取り付けて差し込むものがあります。

DVDのねじ止め
ケースへの直ねじ止めの場合は両側のケースパネルを取り外して、前面からドライブを差し込み、ねじ止めします。写真では片側4箇所止めていますが、2本のみ固定でも問題はありません。

DVDの差し込み DVDへのレールの取り付け
レール式の場合は、ドライブにレールを取り付けて前面から差し込みます。Antec P182の場合はドライブの取り付けだけならばサイドパネルの取り外しは不要です。ケーブルの取り付けには左側のパネルを外すことで作業が可能です。

静音と冷却性能

目的によりどちらを重視するか、またはバランスを取るかで選びます。

前面メッシュは通気性が良くなりますが、内部の音が前から漏れることで音がとてもうるさく感じます。

サイドにファンがあるとCPUを外からの空気で冷却効果が高くなります。この場合、CPUクーラーにはサイドからの空気を吸い込むタイプを使う必要があります。ケースサイドのファンの厚み分、取り付けられるCPUクーラーの高さが制限されることに注意が必要です。

発熱の高いビデオカードを使用する場合に最適な、ゲーミングPCケースがあります。静音性よりも冷却性能が重視されており、発熱の高いビデオカードを複数接続してもケース内部に熱が溜まりにくい構造です。

電源の位置と冷却性能

下吸気タイプの電源が上にあるタイプは、電源がCPUなどの熱を吸い上げてしまい、電源の寿命低下とファンの回転数増大により騒音に繋がります。

電源が下にあるタイプは、電源は余計な熱を吸い上げずに電源の発熱を抑えることができます。上部に電源がないことで、上部にファンが設置可能となり煙突効果のように熱の排出が進みます。しかし、電源コネクタの位置が逆になるためケーブルの長さに注意が必要になります。

マザーボードの向き

マザーボードを上下反対に取り付けするPCケースがあります。このタイプは少し扱いが難しいです。

ビデオカードが上になるために、発熱の大きなビデオカードの冷却に有効です。ビデオカードよりも上に取り付けられている拡張カードに熱が集中してしまい故障させることがあります。

空気の流れがうまく考えられていないと、下になったCPUの熱が上に流れてしまうことで他のパーツを熱くさせてしまい、寿命低下に繋がることがあります。

静音のポイントは前面にあり

多くの場合、後ろからの騒音はほとんど気にならず、前からの音漏れにはとても敏感に感じます。そのため、前面から漏れる音を減らすことが静音に効果があります。

冷却には前面からの吸気が欠かせません。そこで、扉付きの場合は扉とファンとの隙間が大きいほど静音を重視しながらも空気の流れが良くなります。扉が密着しすぎていると外気を十分吸い込むことができないためファンの回転も高める必要があり騒音が増えてしまいます。

吸気ファンの大きさは8cmよりも12cmの方が小さな回転数で多くの空気を吸い込むことができるので騒音が減少します。背面の外気ファンも同じように内部の温まった空気を外に吐き出すことができます。吸気と排気は空量が同じであることが一番効率が高くなります。排気が強い場合は、吸気ファン以外の隙間からも外気が吸い込まれます。そこで、前面がメッシュ構造になっていると回転が小さな吸気ファンでも外気を取り入れることができて、静音に繋がる場合もあります。

ファン自体には吸気や外気という種類はなく、空気が流れる向きで調整します。ファンには空気の流れる向きが矢印で分かるものもあります。また、シールが貼られている方向から吸気されるのが一般的です。分からない場合は固定させずに電源を接続して回転させて確認して取り付けます。指などを挟まないように十分ご注意ください。ファンにケーブルが挟み込む恐れがある場合はファンガードを使いましょう。

ライトアップ

発行するファンなどを使い、ライトアップされるPCケースがあります。また、あとから取り付けるケースファンをライト付きのものを使うこともできます。

PCケースにはサイドがクリアパネルになっており内部が見える物があります。そのようなケースの場合は寝るときにPC内部のライトが目障りになることがあります。あとから失敗したとならないように選んでください。

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