SAKURA-PC

桜PCの役立つパソコン情報

~パソコンの購入からトラブル解決や活用まで総合案内するPC講座~
PC情報ハードウェア
更新:2008/06/27

HDD WD10EACS-D6B0の性能

概要

WesternDigital(ウェスタン デジタル)のエコロジ-低消費電力のハードディスク、Caviar GPシリーズです。大きさはデスクトップ向けの3.5インチです。

WD10EACS-D6B0は高密度な334GBプラッタを3枚使用した1TB(約1,000,000,000Bytes、実容量約950GB)の容量になります。旧型のWD10EACSとWD AACSは250GBプラッタになります。

Caviar GPには他に、
WD10EACS 1TB 旧型
WD7500AACS 750GB
WD5000AACS 500GB
があります。

基本性能 HDTune

HDTuneでディスク全体の基本性能を測定します。

ディスクの先頭から後方までの連続読み取りの転送速度(Transfer Rate)と、バラバラな位置に移動するアクセスタイム(Access Time)を測定します。

シーケンシャル(連続したアクセス)では、ディスクは円盤状であるため、回転数が変わらなければディスクの先頭が高速で、後ろに行くほど遅くなります。

高性能タイプのCaviar SE16のAAKSの500GBと、低消費電力のCaviar GPのWD10EACS-D6B0の比較です。

Max Transfer Rateはディスク先頭付近の転送速度、Minは最後部の転送速度になります。Averageは平均です。500GB付近の性能は、WD5000AAKSは38MB/sですが、1TBのWD10EACS-D6B0では中間となり78MB/sになります。

アクセスタイムはヘッドの移動時間と回転の待ち時間を表し、数値が小さいほど無駄な時間が減り高速です。

アクセスタイムが高速なほど、一度に大量のファイルを読み込む必要があるWindowsやアプリケーションの起動が速くなります。アクセスタイムが遅いドライブはシステムディスク(起動ディスク)には不向きです。

WD10EACS-D6B0は低消費電力を重視しており、アクセスタイムは若干遅くなっています。WD1500ADFDがとても速いのは、1万回転のWD Raptorのためです。同じ1TBのSAMUSNG HD103UJは低消費電力のWD10EACS-D6B0よりも遅い結果となっています。

実用性能 PCMARK

PCMARKではWindowsやアプリケーションで利用されるHDDの実用性能を計測します。

Windows XP向きのPCMARK05とWindows Vista向きのPCMARK Vantageがあります。

こちらは、それぞれのドライブのPCMARK HDDテストの総合スコアです。

SAMUSNG HD103UJはアクセスタイムは遅いですが、転送速度は最大115MB/s以上でとても高速なので、アクセスタイムの遅さがカバーされています。

WD1500ADFDはアクセスタイムは高速ですが、古いドライブで転送速度が遅く150GBで1.5万円という高価なこともあり、今となっては見劣りします。

WD5000AAKSとの比較です。

WD10EACS-D6B0は転送速度が速いので、大きなファイルを扱う場合や連続してファイルにアクセスする場合は高性能で、アクセスタイムが遅いので多くのファイルや断片化したファイルを扱う場合は性能が低くなります。

ファイルの読み書き性能 CristalDyskMark

CristalDyskMarkはドライブ(パーティション)の先頭でのファイルの読み書き性能を測定します。

4KBというとても小さなファイルをたくさん読み書きする場合はWD5000AAKSに劣りますが、単純なファイルの読み書きは悪くない性能です。

消費電力 ワットチェッカー

CENTURYの裸族のお立ち台eSATAプラスをeSATAで接続し、コンセントの間にサンワサプライのワットチェッカーを接続して消費電力を測定します。

WD10EACS-D6B0の消費電力はとても少なく抑えられています。

起動時の消費電力が少ないので、HDDをたくさん接続した場合に電力不足で起動に失敗する問題も少なくなります。アイドル時の消費電力もとても少ないので、アクセス頻度の少ないデータ用のHDDとして最適です。

結論 WD10EACS-D6B0

WD10EACS-D6B0はエコロジーを重視しており、性能は高くありませんが、最新の高密度プラッタ採用モデルでは通常のHDDに匹敵する性能をもっています。

ランダムアクセスが多くなるシステムドライブ(起動ドライブ、Cドライブ)では、低消費電力効果が少なくなり性能も低くなってしまうのでおすすめしません。2台目のHDD(Dドライブ)としてデータやバックアップの保存場所として最適です。

関連情報

ベンチマークソフト

HDTune
UL Benchmarks
CrystaDiskMark

商品情報

メーカー
内蔵ストレージドライブ - HDD & SSD | Western Digital

販売店

RSS1.0

RSS2.0

Atom0.3

PC情報ハードウェア