目的でCPUを選ぶ
概要
BTOや完成型のパソコンを選ぶとき、CPUに迷ったら参考にしてください。
目的でCPUの種類が決まったら、予算に応じて性能を決めます。
CPUの種類が同じであれば性能の違いは小さいですので、メモリなどに予算を回すとより快適になることがあります。
現在のおすすめCPU
デスクトップで高性能にはCore i7。ノートではCore2 Duo T9000シリーズ。
一般用途では、Core2 Duo E8000シリーズやP9000/P8000シリーズ。
価格重視に、Core2 Duo E7000シリーズやT7000~T5000シリーズ。
インターネットなど用途限定にはAtom。
性能順は、
Core i7 >=Core2 Quad >Core2 Duo >Pentium-DualCore >Celelon-DualCore
>Clelon >Atom >古いCelelon
Intel Atom / VIA CPU搭載のネットブック
ネットブックは、インターネットが使えれば良いとする用途を限定したパソコンです。
携帯電話と違い、インターネットの最新機能がしっかりと使えるのが大きな特徴です。価格も4万円~7万円が主流となっています。
これらのパソコンは性能ではなく使いやすさで選ぶべきです。CPUの性能差はあるものの、Core2 Duo、Pentium-DualCore、Athlon 64、PhenomなどのCPUに大きく劣ります。
消費電力は低いですが、性能もとても低いので電力効率は悪いCPUです。それでも、最大消費電力が低いのはそれなりにメリットがあります。
ネットブックは自分用のサブPCとして売れています。デジカメと組み合わせて、旅先で画像を確認するなどの使い方もできます。しかし、画像処理には時間が掛かり実用的ではありません。
Intel Atom搭載ネットトップ
Atom搭載のコンパクトなデスクトップはネットトップと呼ばれ、テレビに接続してインターネットをちょっと使いたいときに最適です。
DVD画質(MPEG1/2)程度であれば再生可能です。
Intel Core i7搭載デスクトップ
メモリコントローラがCPUに搭載されて、メモリアクセス性能がとても高速になりました。
クアッドコアの動作効率も向上した次世代のCPUです。Core2 Quadよりやや高いですが、予算があるならCore i7をおすすめします。
動画や写真の編集や出力に最適です。
Core2 Quadよりキャッシュが少ないものの、CPUとメモリ性能が高いのでほとんど問題はありません。
Intel Core2 Quad搭載デスクトップ
Core2 Duoを1つのCPUに2つ搭載したものです。
キャッシュ容量が多いので、キャッシュを多用する3Dゲームでは、メモリ性能が低くてもCore i7よりも性能が高い場合があります。しかし、これから登場する高画質3DゲームはCore i7に最適化されることも考えられますので、Core2 Quadが良いとは言えません。
Q8000シリーズはキャッシュがQ9000シリーズの半分しかありませんので、クロック差以上に性能が低くなります。
DDR2メモリを2本搭載するのが一般的なので、DDR3メモリが3枚のCore i7より安いのが特徴です。重たい処理をするが予算が少ない場合はCore2 Quadへ。
Intel Core2 Duo搭載デスクトップ
Core2 Duoは特別重たい処理をしなければ、快適に動作するCPUです。
2つのコアにより何か作業中に別の動作が生じても、パソコンが不安定になりにくく、安心してWindowsを使うことができます。
シングルコアの場合は、スケジュールでバックアップやウイルス検査などが動作すると、他の作業ができなくなってしまうことがありましたが、デュアルコアではそのような場合でもパソコンが使えるようになりました。
Intel Core2 Duo搭載ノートPC
ノートPCではCore2 Duoが高性能なCPUです。デスクトップよりも消費電力が少ないTシリーズが使われています。
Pentium4よりも大幅に低い消費電力と発熱でノートPCが使いやすくなりました。
写真のRAW画像の現像や、動画を扱う場合は高性能なものを選びます。3Dゲームの場合はCPU以外に、高性能なビデオカードの搭載も必要です。
TシリーズはTDP 35W。
Pシリーズは低消費電力版のTDP 25Wになり、バッテリーの保ちが長くなります。
TDPは熱設計電力であり実消費電力とは異なりますが、TDPが低くなると消費電力も少なくなります。
Intel Pnetium-Dual Core
Core2 Duoよりも性能の低いデュアルコアCPUです。
現在はCore2 Duoにも性能が低い低価格CPUが登場したことで、Pentium-DualCoreのメリットはありません。
Intel Celelon
かつてはインターネットが使えれば良いとする用途を限定した場合はCelelonが主流でしたが、現在はAtomに置き換わっています。
AMD Phenom
Core i7のようにメモリコントローラをCPUに搭載し、デュアルコアの2つ搭載ではなく、それぞれのコアが最適化されたネイティブクアッドコアCPUです。
本来は、Core i7のように高い性能になるはずでしたが、現実はCore2 Quadよりも性能が低く消費電力が大きいという失敗作になってしまいました。
選ぶとしたら、価格次第です。4コア中1コアを無効化したPhenom X3のトリプルコアがお買い得です。
AMD Athlon X2
AMDのデュアルコアCPUです。
現在は高性能で低価格になったCore2 Duoと比べて、新しく購入するメリットはありません。少しでも安くという場合に選ばれます。