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PC情報基本
更新:2008/08/21

電源保護 ノイズと雷対策

不安定な電気からパソコンを保護しよう

パソコンの電源パーツではなく、入力電源(コンセント)の不安定からパソコンが不具合を生じる場合があります。

主な問題

電圧不足
  日本家庭の商用電源はAC100Vです。しかし、この電圧は電力不足で一時的に90V未満になることがあります。電圧不足で電源パーツが十分な電力を供給できなくなり不具合が生じることがあります。

瞬断(瞬電/瞬停)
  電力の高い電化製品が一度に動作するときや、雷の影響で瞬間的に電圧が大幅に低下して蛍光灯などが暗くなるときがあります。この時、パソコンの電源が切れてしまうことがあります。

過電流(サージ)
  近くに落雷があるなどして、大きな電圧が流れることがあります。パソコンの電源系統が破壊されることがあります。 コンデンサーが破裂することや配線が焼けて火災になる場合があります。 

雷からパソコンを保護しよう

雷サージ保護

 雷にはとてつもない電力があります。自然による強力な電気ショックにより木は割れて燃え、家に落ちれば家電が大ショートを起こし破壊や火災へと繋がります。

 直接雷が落ちた場合(直雷)では莫大な電力を地面などに逃がす以外は護る術がありません。サージ保護でも保護しきれないのでコンセントを抜いて遠ざけておくのが有効です。雷の電流は離れた場所と繋がってしまう場合があるのでコンセント付近も注意してください。

 離れたところに雷が落ちた場合も、電力線やテレビ線や電話線等から異常な電気が流れてくる場合(誘導雷)があります。この場合はサージ保護で保護できる場合があります。

意外に忘れがちなのが、テレビ(アンテナ線やCATV等)や電話線からも過電流が流れることがあるので保護が必要です。

光ファイバーはガラスなので電気を通しません。ただし、ガラスを保護する鉄製のワイヤーには電気が通りますが、あまり気にする必要はないと思われます。光ファイバーの回線終端装置はケーブルが取り外し可能ではないためユーザーが保護をすることは不可能ですが、コンセントは保護する必要があります。

 サージ保護機器にはどれくらいの電圧に耐えきれるか書かれてありますので参考にしましょう。数字が大きいほど性能が高いと言えます。

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停電対策

パソコンの使用中に電圧低下や瞬断・停電が起きると、使用中のファイルが壊れてしまう場合があります。システムファイルが壊れてしまうと、Windowsの動作に不具合が生じたり、起動できなくなることもあります。

このような場合にはパソコン用のUPS(無停電電源装置)が有効です。商用電源に異常が生じると自動でバッテリー運転に切り替わり、何事もなかったようにパソコンが動作します。バッテリーが少なくなるとWindowsを自動でシャットダウンする機能を持つものもあります。コンセントの他に、テレビやLANケーブルの雷保護機能を持つものもあります。

パソコンの電源

電源

 パソコンのデータはメモリ上に読み込まれて作成や編集などが行われます。そして、メモリ上のデータは保存を行って初めてハードディスクなどの記憶装置に書き込まれます。メモリはデータの書き換えが高速に行える代わりに、電気が流れていないと内容が消えてしまう性質があります。

 つまり、編集中のデータは電源が消えると消えてしまうということです!

 正常に終了していない場合はデータが消えるだけではありません。保存中であれば正常に保存ができずにファイルそのものが壊れてしまいます。システムが使用するファイルであればパソコンが起動できなくなることやエラーが頻発するようにもなります。

 動作中に突然電源が切れると記録ドライブが故障する可能性もあります。

 起動中にコンセントを抜く、電源を切る、ブレーカーが落ちる、停電するなどはとっても危険なことなのです。

 しかし、電源が正常であってもアプリケーションエラーやシステムエラーが起きて正常に終了する事ができないこともあります。そのようなときは、応答のないソフトウェアを終了させましょう。

WindowsXPではCTRL+ALT+Delete(DEL)キーを同時に押すことによりタスクマネージャーが起動します。アプリケーションの状態に応答なしと表示されていたらタスクの終了ボタンにより強制終了させることができます。

アプリケーション欄に異常のあるアプリケーションが表示されないこともあります。そのようなときは知識があればプロセスに切り替えて、CPUボタンでCPU使用率順に並び替えます。CPU使用率が高く、それがどのアプリケーションで使われていて、終了させても安全だと分かる場合はプロセスを終了させます。このプロセスにはシステムで使われている重要なプロセスもあります。重要なプロセスを終了させてしまうとWindowsが動かなくなるので気をつけて下さい。間違って終了させて動かなくなった場合は再起動すれば必用なプロセスは再び実行されます。

タスクマネージャーで復帰できない場合は、可能な範囲で開いているアプリケーションを閉じます。編集中の文章などは保存して閉じます。その後にシャットダウンから再起動させて下さい。このとき、正常に保存できなかったファイルは編集前の状態に戻ってしまいます。その為、編集中であってもこまめに保存しておくことをおすすめします。タスクマネージャが起動できないときは、CTRL+ALT+DEL +DELキーで強制再起動させることができます。

 最悪、この方法も反応しないときがありますので、その時はパソコン本体のリセットボタンで再起動して下さい。リセットボタンが存在しないときは電源ボタンを長く押すことによっていったん電源を切ることができます。その後1分以上経過してから電源を入れて下さい。

 停電などで電気供給が止まった状態でなくても、電圧異常により突然再起動したり電源が切れたりすることがあります。熱暴走によっても似たような症状が起きるため判断は難しいですが、電圧異常であるならUPS(無停電電源装置)を導入することによって解決できます。

予期せぬ再起動やシャットダウンが発生した場合は、ファイルシステムが壊れていないかご確認ください。

詳しくはシステムエラーやアプリケーションエラーには

電源保護にUPS(無停電電源装置)

 UPSはバッテリーを使い電圧を一定に保ちます。突然の停電でも数分間のバッテリーによる電気供給により、パソコンを安全に終了させることができます。UPS稼働中に電気が復旧すれば何もなかったように作業を続けることができます。パソコンだけでなく家電にもお使いいただけます。

 UPSには通常の電力とバッテリーとの切り替え精度や対応電力による種類があります。通常のパソコンや家電では対応電力だけ気にすればよいでしょう。USB接続で一定時間後に自動的にパソコンを終了してくれる機能があると尚良いですね。

 UPSはサーバーなどで実績のあるAPCがおすすめです。2年間保証があります。バッテリーの交換も簡単に行え、不要バッテリーの回収もしてくれます。

LAN・ADSL周りのノイズ対策

通信はノイズに弱い

 通信中にノイズが混ざってしまうとエラーが発生しやすくなり速度が低下してしまいます。雷サージ保護と一緒にノイズ対策もしておくと良いでしょう。特にADSLはノイズにとっても弱いのでADSL周りのノイズ対策を行うことによって速度アップや通信切断の減少などのメリットが大きくあります。

 LAN自体は無線通信よりも減衰しにくく、ノイズに神経質になる必要はありません。カテゴリ5のノイズ対策済みケーブルやギガビット高速通信に対応したカテゴリ6のLANケーブルを使うと安心です。

基本

 ノイズ発生源から離すことが一番簡単で基本的な対策です。モデムをパソコン・エアコン・電子レンジ・スピーカー・テレビといった他の電気製品から離しましょう。最低30cmは離して下さい。この時電源などの接続ケーブルもなるべく離して下さい。

 モデムから電話線までの距離を縮めましょう。距離が遠いと電話線からモデムの間でノイズが混入する可能性があります。電話線コネクタ→ケーブル10cm→スプリッタ→ケーブル30cm→モデム

 ADSLモデムはノイズの発生しやすい電化製品と同じOAタップを使うと、悪影響を受けやすいので注意が必要です。

ノイズフィルタ

 ADSLではスプリッターを雷サージ保護+ノイズフィルタ機能付きのものに付け替えましょう。電話線から流れてきた誘導雷から保護され、更に、ノイズによる通信品質低下を防いでくれます。一部の電話機から発生されるノイズも防いでくれます。電話関係で通信が切断されるときにも効果があるかもしれません。

 ADSLで電話着信時にのみ通信が切断される場合は家の外に取り付けられている保安器の不具合です。通信会社に連絡して交換して貰いましょう。(有償です)

 モデムの電源を他の電気機器とは別のコンセントに接続しましょう。パソコンとは別にノイズフィルタ機能付きOAタップを利用します。

 通信ケーブル(LAN)をノイズに強いものに交換しましょう。

 フェライトコアを使うと、使用中のケーブルにノイズ対策を付けることができます。

まとめ

・停電や過電流によってパソコンが故障することがある

・雷にはコンセントなどの雷サージ機能が有効。ただし、雷が直接落ちた場合は保護できない。

・停電や電圧不安定にはUPS(無停電電源装置)が有効

・高い周波数をアナログで利用するADSLはノイズにかなり弱いので、モデムとスプリッター間をノイズ対策することによって速度向上や通信が安定することがある

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