P2Pファイル共有ソフト・ウィニー(Winny)による情報流出が止まりませんが、正しく理解できている人はどれぐらいいるでしょうか?
ウィニーはP2Pファイル共有ソフトです。
P2Pとは中心となるホストコンピュータが存在せず、コンピュータ同士が無数に結びつくことで成り立っているネットワークです。メッセンジャーなどもP2Pです。
ファイル共有とは、お互いにファイルを公開し合うことです。自分の持っているファイルを共有フォルダに置くことで、そのファイルを接続してきた別のコンピュータからダウンロードできるようにします。
こういったプログラムは数多く存在しますが、ウィニーの最大の特徴は、知らない人のコンピュータ上にあるファイルを検索して探しだすことができることにあります。
例えば、「スキー」という言葉で検索しますと、「スキー」という言葉が含まれている『画像』『音楽』など様々なファイルを入手可能です。
誰かが公開したファイルは接続してきた別のコンピュータにキャッシュとして保存することで、第一公開者のコンピュータが接続されていないときでも、キャッシュから別の人がそのファイルを入手することができます。
キャッシュとは一時的にデータを置くことを意味します。CPUのキャッシュやハードディスクのバッファなどと同じようなものです。
ウィニーはP2Pという狭いネットワークでありながら、公開したファイルが広まるのがとても速いのが特徴です。
ウィニーは著作権違反に使われることが多いですが、これはウィニーだけのことではありません。ウィニーでは公開したファイルが多くの人に広まるのが速いだけで、メッセンジャーなどで友達に音楽などを送るのも当然著作権違反です。ただ、限られた友人間では暗黙の了解として大目にみられています。ウィニーの場合は見ず知らずの不特定多数に公開するので問題になります。これはホームページ上で公開した場合も同じです。ホームページの場合は責任の所在がハッキリとしますが、ウィニーの場合、誰が公開したのかが分からないこともあるため、処罰することが難しく大きな問題となります。
音楽や画像やソフトウェアなどを制作者などの許可なく複製(コピー)し、第三者に公開することは法律により禁止されています。これを行うと、商品であれば万引きなどと同じように会社などを苦しめることになります。
音楽業界などでは不正コピーにより売り上げが大きく落ちています。とはいえ、不正コピーする人には、不正コピーしなくても元々買う気がない人達が多いということを忘れてはいけません。ウィニーで不正流出する音楽は、歌詞カードもない圧縮されて音質が悪くなった音楽データです。元々購入予定のある人がどこまで購入減となっているのかには疑問が残ります。
複製(コピー)は減るのではなく増えるので損害はないように見えますが、売れるはずの物が売れなくなるという機会損失というのがあります。健全なIT経済を望むのであれば、多くの人に違法性を訴えていく必要があります。
ウィニーのポイントは、公開したファイルが不特定多数の人に広まるのが速いことです。そして、検索できるのはファイル名の言葉であって、ファイルの中身ではありません。
ウィニーでは検索したファイルが検索した言葉とは全く関係のないファイルという可能性もあるのです。
例えば、ウイルスやスパイウェアなどの不正なプログラムそのものだったり、データが感染していることが多くあります。
P2Pでのファイル共有は、誰かが公開しているというものであって、その中身はどこからも保証されていない怪しいファイルなのです。
悪意を持っていなくても、コンピュータが感染していたら、公開したファイルもウイルスなどに感染していることがあります。しかも、公開している本人はそのことに気がついていません。
そして、重要なのは、ウィニーを悪用するウイルスが存在することです。
ウィニー自体は、公開用フォルダに置かれいるファイルだけしか公開されません。しかし、公開したくないファイルまでウィニーで公開してしまうウイルスが存在しています。
つまり、情報流出の大半は、ウイルス感染によるものです。
ウィニーを使っているのが悪いとウィニーだけが責められていますが、実際の所は、パソコンの管理者の大切なデータを扱っているという意識の欠如が大きな原因です。
情報流出はウィニーだけで起こることではありません。ウィニーを使っていなくても、インターネット上にファイルを送信してしまうウイルスなどは存在します。
ウィニーでは利用者や監視が多いので目立つだけで、通信を行うプログラムやWindowsそのものもウィニー同様に危険です。つまり、ウィニーを使わなければそれで済む問題ではありません。
大切な情報は『大切』という意識が一番重要です。大金を買い物袋に簡単に入れて出歩きますか?大金は盗まれないように常に気を配っているはず。形が存在しないデータというのも同じ事です。
大切なデータが盗まれないように、ウイルス対策を行う、インターネットからの不法侵入者をファイアーウォールで入れないようにする、たとえデータが盗まれも中身が見えないように暗号化する。
このことは紙媒体であれば、封筒に入れる、引き出しに仕舞う、鍵を掛ける、暗号化する、というのと同じ安全性になります。
ITでは形の存在しない見えないデータでも、とても大切なものを扱うことが多くなります。
IT社会では、見えないデータも物と同じように意識を向けることがとても大切です。
パソコンを使うのなら必ず導入して欲しい基本的なセキュリティー対策ソフト。これは、あくまでも最低限必要な基本となるセキュリティーです。取り扱うデータの重要性により様々なセキュリティーを組み合わせる必要があります。