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更新:2008/09/04

HDD ST3500320ASの性能

概要

Seagate(シーゲート)の標準ハードディスク、Barracuda 7200.11シリーズです。大きさはデスクトップ向けの3.5インチです。

Barracuda 7200.11は250GBプラッタと320GBプラッタがあります。375GBのプラッターによる1.5TBも登場予定です。ST3500320AS500GB(約500,000,000Bytes、実容量約470GB)の容量になります。

Barracuda 7200.11のラインアップ

ST31500341AS 1.5TB 120MB/s
ST31000333AS 1.0TB 115MB/s
ST31000340AS 1.0TB 105MB/s
ST3750330AS 750GB 105MB/s
ST3640323AS 640GB 115MB/s
ST3500320AS 500GB 105MB/s
ST3320613AS 320GB 115MB/s
ST3160813AS 160GB 115MB/s

速度(MB/s)はSustained Data Rate OD(外形の読み取り速度)です。120MB/sは375GBのプラッター、115MB/sは320GBのプラッター、105MB/sは250GBのプラッター(または320GBプラッターの一部分)が使われていると思われます。

基本性能 HDTune

HDTuneでディスク全体の基本性能を測定します。

ディスクの先頭から後方までの連続読み取りの転送速度(Transfer Rate)と、バラバラな位置に移動するアクセスタイム(Access Time)を測定します。

シーケンシャル(連続したアクセス)では、ディスクは円盤状であるため、回転数が変わらなければディスクの先頭が高速で、後ろに行くほど遅くなります。

WD Caviar SE16(Caviar Blue)の500GBとの比較です。

比較するとディスクの先頭から後方まで、プラッタ容量が少ないBarracudaが勝っている結果になりました。

アクセスタイムはヘッドの移動時間と回転の待ち時間を表し、数値が小さいほど無駄な時間が減り高速です。

アクセスタイムが高速なほど、一度に大量のファイルを読み込む必要があるWindowsやアプリケーションの起動が速くなります。アクセスタイムが遅いドライブはシステムディスク(起動ディスク)には不向きです。

WD Caviar SE16のWD5000AAKS-A7B0とBarracuda 7200.11のST3500320ASではほとんど変わらない結果となりました。若干ST3500320ASが遅い結果です。

実用性能 PCMARK ベンチマーク

PCMARKではWindowsやアプリケーションで利用されるHDDの実用性能を計測します。

Windows XP向きのPCMARK05とWindows Vista向きのPCMARK Vantageがあります。ランダムアクセスを考慮した、システムドライブとして使用する場合の性能比較になります。

こちらは、それぞれのドライブのPCMARK HDDテストの総合スコアです。

システムドライブとしては、Barracuda 7200.11のSTA3500320ASがWD Caviar SE16のWD5000AAKS-00A7B0に劣る結果となっています。

詳細を見ると、ファイルを連続して読み込むウイルススキャンと、単純なファイルの書き込みは速いものの、それ以外ではST3500320ASがWD5000AAKS-00A7B0に劣る結果です。

ファイルの読み書き性能 CristalDyskMark

CristalDyskMarkはドライブ(パーティション)の先頭でのファイルの読み書き性能を測定します。

500MBよりも50MBの値が良いのは、ディスクの先頭ほど転送速度が高いためです。使用中のドライブで測定位置が後方になるほど結果は悪くなっていきます。ここでは全体をNTFSでフォーマットした空のディスクを使用しています。

この結果は、データファイルの保存、コピー、移動などに影響します。数値が高いほど、大きなファイルやたくさんのファイルを整理するときに必要な時間が短くなります。

ディスク先頭での単純な読み込みと書き込みはST3500320ASが勝っていますが、なぜか512kという少し小さなファイルの読み込みは遅くなっています。とても小さな一時ファイルなどの書き込みが想定される4kの記録も遅い結果となっています。

消費電力 ワットチェッカー

CENTURYの裸族のお立ち台eSATAプラスをeSATAで接続し、コンセントの間にサンワサプライのワットチェッカーを接続して消費電力を測定します。

エコロジーを重視しているCaviar GPのWD10EACSの低消費電力が目立ちますが、ST3500320ASは起動時以外は特に高くはない結果となっています。起動時の消費電力が高いので、複数搭載する場合は注意が必要です。

結論 ST3500320AS

大きなファイルを保管するデータドライブに最適です。システムドライブとして使用しても問題はありませんが、このドライブの性能を発揮できません。

WesternDigitalのCaviar SE16よりも実売価格が高いですが、性能はイマイチ。Barracuda 7200.11では、性能が高い640GBや320GBモデルをおすすめします。

関連情報

ベンチマークソフト

HDTune
Futuremark PCMARK
CrystaDiskMark

商品情報

メーカー
Seagate Barracuda Series

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