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更新:2011/12/16

ハイエンド LGA2011 CPUについて

概要

LGA2011はデスクトップのハイエンド規格です。LGA1366の後継にあたります。当初はLGA1365になる予定でしたが、大型化されたLGA2011となりました。 LGA1155と同じ世代のハイエンド版となります。

Sandy Bridge-EX79 Expressチップセット マザーボードの組み合わせは、負荷の高い処理を複数同時に実行する場合や、大量のメモリデータを扱う場合、複数のグラフィックボードの搭載や多くのストレージデバイスの搭載に最適です。

CPU内蔵のGPUが不要でCPUコア数や拡張性を重視する場合はLGA2011+X79チップセット決まりです。それ以外ではLGA1155+Z68/H67チップセットをおすすめします。

この後はLGA1155での新世代 Ivy Bridgeが登場し、その後にLGA2011でのIvy Bridge-Eとなるようです。製造のプロセスルールの世代が新しくなることで、より低消費電力で高性能となる予定です。

CPU Sandy Bridge-Eについて

LGA2011では対応するCPUがSandy Bridge-E となります。これはLGA1155のSandy BridgeのGPUを無くしてCPUコアを増やした設計になっています。また、PCI-Express 2.0のレーン数とメモリチャネル数が増えています。

  Core i7-9000
LGA2011
Sandy Bridge-E
Core i7-2000
LGA1155
Sandy Bridge
Core i7-900
LGA1366
Gulftown
PCI-Express 2.0 Graphics 40レーン

x16 + x16 + x8
または
x16 + x8 + x8 + x8
など
16レーン

x16 のみ
または x8 + x8
36レーン

x16 + x16
x16 + x8 + x8
x8 + x8 + x8 +x8
メモリー DDR3-1600MHz 4ch
51.2GB/s
DDR3-1333MHz 2ch
21.3GB/s
DDR3-1066MHz 3ch
25.6GB/s
GPU なし HD Graphics 2000 または 3000 なし
QSV(Intel SDK)による高速動画エンコード なし Z68/H67/H61チップセットで対応
P67チップセットでは非対応
なし

PCI-Eレーン数が多いので複数のグラフィックボードを接続した場合の性能の低下がありません。後ほど登場するPCI-E 3.0に対応できる可能性は製品が未だないため不明ですが、現在のところPCI-E2.0の帯域で十分であるため3.0への対応はあまり気にする必要はありません。

CPU内蔵のPCI-E2.0はCPUと直接繋がるPCI-Eソケットに影響し、グラフィックボード以外の接続も可能です。つまり、CPU内蔵のレーン数が多いほどPCI-E拡張カードを柔軟な組み合わせで搭載することができます。それによりチップセット側の余ったPCI-Eレーンを外部チップの接続に使うことで、性能の高いポートを増やすなど拡張性が向上します。

4枚へのメモリーに同時にアクセスするクアッドチャネルとなり、その分メモリーの相性はよりシビアになっています。LGA1155でも4枚のメモリーが搭載できますが同時アクセスは2カ所のみで残り2枚は性能への貢献はなく容量を増やすためのものですので、同じ4枚搭載する場合はLGA2011の方がデータ転送が速くなります。

LGA2011では8枚搭載可能なマザーボードがありますが、4枚でも8枚でも性能は変わりません。規格上は4枚までの対応であり、8枚搭載する場合は相性にとてもシビアになりますのでご注意ください。DualBank(両面実装)のメモリーでの8枚搭載に対応しているマザーボードは少なく、8枚搭載する場合はSingleBank(片面実装)のメモリーにしか対応できないマザーボードがあります。32GB以上の容量を確保したい場合は高価ですが1枚で8GBの大容量メモリーの4枚挿しをおすすめします。

また、大容量メモリーを搭載して、システムディスクにSSDを使用している場合は無駄な書き込みが大きくなってしまうためWindowsのハイブリットスリープ(休止状態)を無効にすることをおすすめします。

4chの並列アクセスは大きなデータの転送で性能を発揮します。小さなデータでの大量のアクセスではLatencyが小さくできる2chでのLGA1155に性能が負ける場合があります。

現在のところSandy Bridge-EにはGPUコアが搭載されていません。そのため、グラフィックボードによる映像出力が必要で、Intel HD Graphics 特有の機能は使用することができません。GPGPU機能はグラフィックボードによるCUDAやATI-Streamをお使いください。Intel QSV機能はまだ成熟しておらずビットレートを高めにしないと画質が悪いと言われています。画質とファイルサイズ(低ビットレート)重視ではCPUのみでのエンコードが遅いですが有利です。間をとってnVIDIA CUDA(GeForce)のバランスがとても良いです。

LGA2011のSandy Bridge-E の仕様

基本仕様

  CPUソケット DMI メモリー L1 L2
Core i7-3000 LGA2011 2.0 4GB/s DDR3-1600MHz 4ch 51.2GB/s 32KB 各コア 256KB 各コア

DMIはCPUとチップセット間の接続です。 LGA1366と異なり、LGA1155と同じDMI 2.0のみの接続となります。 グラフィックの内蔵がないためFDI接続はありません。

モデルナンバーごとの性能

  コア
スレッド
L3キャッシュ CPU
基本
クロック
TB
最大
クロック
TDP
Core i7-3960X 6 12 15 MB 3.3 GHz 3.9 GHz 130W
Core i7-3930K 6 12 12 MB 3.2 GHz 3.8 GHz
Core i7-3820 4 8 10 MB 3.6 GHz 3.9 GHz

語尾のXは最上位のCPUを表しています。一番高性能なCPUが欲しい場合に、古いXモデルの流通が残ってしまいますのでX付だけでの判断はご注意ください。Kシリーズ同様に倍率がロックフリーとなっています。

語尾のKはCPU内部の倍率ロックフリー版。CPUの品質に応じて倍率設定を変更することで、CPU単独でのオーバークロックが可能です。CPUの倍率変更に対応したマザーボードが必要です。

オーバークロックによる動作可能な性能はCPUの個体差や環境により異なります。また、保証期間内に故障しても保証対象外となります。

Core i7-3820でも倍率ロックが一部フリー(制限内での変更が可能)になっています。同じ4コア8スレッドあるLGA1155のCore i7-2700Kよりも上位に位置します。Core i7-2700KよりもTDPに余裕があるため基本クロックが高く、ターボブーストも効きやすい(最大クロックは同じ3.9GHz)と言えます。

現在のところ、6コアモデルは8コア搭載されている内の2コアが無効化されています。このような場合、消費電力で不利になりやすいのですが、Sandy Bridge-Eのアイドル消費電力はとても低く抑えられており気にする必要はなさそうです。Sandy Bridge世代では高いクロックを維持したままコア数を増やすのが難しいようでデスクトップの8コア版が発売されるかは不明です。

負荷時の消費電力はコア数の増大やPCI-Eレーン数の増大と高速なメモリアクセスのためにSandy Bridgeよりもとても高くなっていますが、前世代のGulftown(LGA 1366のCore i7-900シリーズ)よりも少なくなっています。

主な機能

Intel Turbo Boost Technology 2.0 (ターボブースト)
Turbo Boost (TB)機能はTDP(電力と発熱)に応じてCPUコアの性能が標準よりも高く動作することができます。Sandy Bridge世代ではNehalemよりも高い柔軟性となり動作効率が向上しています。
Intel Hyper-Threading Technology (ハイパースレッディング)
Hyper-Threading (HT)では1つのコアで2つの処理(スレッド)が行える機能です。2つのコアで2つの処理を行うよりも性能が低いです。並列処理に適した処理かどうかで変わりますが、2コア4スレッドで3コア相当、4コア8スレッドで6コア相当の性能です。

6コアSandy Bridge-Eのメリットとデメリット

LGA2011の6コアモデルは8コアの設計で2コアが無効となっています。コア共通キャッシュでは8コア分の距離となるため、4コア搭載のLGA1155よりもレイテンシ(データ転送速度ではなく応答速度)が遅くなります。

メモリーも4チャンネルアクセスで大きなデータを短い時間で転送できますが、2チャンネルアクセスよりもレイテンシがシビアになります。

そのため、大きな処理を複数同時に実行したい場合(複数のプログラムの同時実行)や複数の処理に分割して実行できる場合(動画編集など)、大量のメモリデータを扱う場合(写真の複数まとめて編集や現像など)、に大きなメリットがあります。

反対に、1つの大きな処理のみ実行する場合(ゲームだけを起動する)、軽い処理を同時に実行する(セキュリティーソフトとブラウザやメールなど)、では4コアや2コアのSandy Bridge(LGA1155)で間に合ってしまいます。

チップセットについて

X79 Express チップセット

X79チップセットは LGA1155のP67チップセットとそれほど変わりません。X79では本来はSATA3.0 が6ポート対応なのですが、不具合が生じるため2ポートに制限されています。Z68で対応しているSSDをHDDのキャッシュとして利用するIntel Smart Response Technology(ISRT)にはX79は対応していません。

SATA3.0が6ポート使える新リビジョンが将来登場する可能性があります。物理的な問題であるため現行品をアップデートで対応することは不可。ECSのマザーボードには無効化を解除したようなモデルがありますが、不具合を起こす可能性があります。外部チップでSATAを増設している場合は問題ありませんが、チップセット内蔵よりも性能が低くなることがあります。高速なSSDを3台以上搭載する予定がなければ気にする必要はありません。

上記はチップセットの仕様であり、マザーボードに実装されるポート数等はマザーボードごとの仕様に準じます。

X79のマザーボードには標準ATXよりも形状が大きなモデル(Extended ATX や XL-ATX)も多く発売されるためPCケースが対応しているか注意が必要です。

CPUクーラーについて

LGA2011のCPUでは現在、CPUクーラーが別売りとなっています。

LGA2011ではCPUの大きさが大きくなり、厚みも高くなり、CPU周りのメモリソケットの位置等、LGA1366やLGA1155等とは大きく異なっています。

そのため、既存品のLGA2011の固定方法に対応させただけではなく、LGA2011に合わせて新設計されたモデルを使うことをおすすめします。

水冷の場合、CPUは冷えてもCPU周辺のコンデンサーやメモリーが冷却できずに高熱になり故障しやすくなる場合があります。PCケース内部の空調にご注意ください。

販売店情報

ツクモでは購入時に交換保証を申し込みと、不良品以外の場合でも別の製品との差額交換が可能になります。取り付けが干渉しないか、想定している使い方で問題が無いか等、不安がある場合は是非活用してください。

関連情報

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